#147 葬儀事件簿(その1)

雑記

前回の続きになります。

 

前回も書きましたが、妻は闘病中「誰とも会いたくない」と言っていました。

また、亡くなる前に妻と二人で葬儀について事前に話をしていたこともあり、通夜などは行わず家族葬で妻を送り出そうと考えていました。

具体的には、妻と私の両親、兄弟家族くらいまで。

参加者で言えば十数名と言ったところでしょう。

 

その方向で葬儀担当者と打ち合わせをしていると、お義母さんが「親戚が参加したいと言っている」と言い出す。

でも「本人の希望なんですが・・・」という話もしたのだが・・・

「来たい」と言っているのに断れないとのこと。

 

もう話し合いも面倒だし、葬儀までに沢山やることがあるし、妻には申し訳ないけど私が妥協し、お義母さんの要望を受け入れることにした。

想定より20人以上参加者が増えるので50名規模の会場を手配しました。

が・・・

結局、ほとんどの親戚は葬儀に参加せず、葬儀前に自宅にあいさつに来るとのことだ。

結局小さい会場で十分だった。

 

通夜をやらない関係で、葬儀屋さんが用意する返礼品はない。

手ぶらで来るなんてありえないから、何か用意しなければ・・・

急いで、手土産や飲み物などを準備しました。

こっちは忙しいのに、本当に私の仕事を増やす人だ。(泣)

 

そんなこんなで家族葬の打合せを進めていきました。

お願いしている葬儀社では、当時コロナ禍ということもあり、会場内での食事、飲酒はお断りしているとのこと・・・(ジュースだけはOK)

よって、会場ではお別れのセレモニーをやって、火葬までの間、故人の思い出話などをするようなイメージとのことです。

そして、最後に霊柩車で火葬場まで送り出すようです。

 

火葬の時間が1時間くらいあり、火葬場の待合室なら持ち込みOKで飲食してもよいとのこと。

なので、弁当を手配し、ジュース類、お茶菓子など購入して用意した。

全て私が持ち込みます。

 

身内だけではあるが、盛大に送り出してあげたいので、お別れの会場はお花で埋め尽くされる最も良いプランでお願いしました。

死装束は、白が一般的なのだろうが、着物のようにとても綺麗な物を選んだ。

 

後日、納棺師さんという方が来てくれて、妻の遺体に布をかぶせ、妻の肌が露出しないよう洋服を脱がせて死装束を着せてくれました。

何年か前に映画になった「おくりびと」ですね。

着替えさせる姿はとても美しく、何か演舞でも見ているような感じでした。

素晴らしい技術です。感動しました。

 

後はセレモニーで流すスライド用の写真を選んで葬儀担当者へ送り

当日、参加者に見てもらうためにこれまで撮り溜めた家族写真を印刷しました。

2,000枚くらい印刷して、アルバムを作った。

 

そして、また事件は発生する・・・

 

何度か葬儀担当者と打ち合わせをしていたが、ある時、打合せが終わった後、お義母さんが玄関で葬儀担当者と話をしていた。

「娘の骨を持って帰るのに小さい骨壺ってある?」

「あと骨を入れたアクセサリー作りたいから、カタログとかも・・・」

「あんまり持って帰ったら(旦那が)可哀そうだから少しでいいんだけど」

 

私は、お義母さんからそんなこと言われていないし、なぜ自分の物のような言い方をしているのか理解できなかった。

私の思考回路はしばらく停止。

 

葬儀担当者からは個別に「お義母さんから分骨について話がありました」と連絡があった。

私は「妻がそれを望んでいるとは思えないし、妻とは生前お骨について話をしていて、自宅で管理しようと思っているので、分骨はしたくないです」

「この後、お義母さんから私に話があるかもしれないので、その時に私から話をします」と葬儀担当者に伝えた。

 

結局、お義母さんからは何の話もなく葬儀当日を迎えることに・・・

次回へ続きます。

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